備え【城】

 こんばんは。

 

ブログを見に来てくださり、ありがとうございます。

 

茨城県かすみがうら市で大工工務店をしております、  大竹 俊光 と申します。

娘のクラブ活動の帰りの会場での夕日
娘のクラブ活動の帰りの会場での夕日

 この休日、娘2人が始めたバスケの試合観戦。

 

まだまだ初心者の二人は、バスケというものになれること、団体競技での自分の役割など、経験を積み重ねている真っ最中。

 

それを傍らで見届け、カメラに納め、小さな成長でも感動。

 

頑張っている姿に癒されております。

 

 

そんな、娘と夜の何気ない会話

 

「大きい地震が来るんだってよ」

 

「どうしよう」

 

と、動画アプリでそのような投稿を目にしての会話

 

そうなんです。

 

それは、全くのデマではなく、地震大国の日本はいつ来てもおかしくない状況にあるのです。

 

地震について以前ブログで触れていることがありましたので、こちらもお時間あるとき読んでみてください。『怖い地震』

 

そして自分は

 

「そうなんだよ。大きな地震は来るんだよ。その時のために、必死に考えて、すまいを創ってるんだ。そして、来た時どのようにすればいいのかイメージトレーニングもしてるんだ。大きな地震は怖いことだけど、どうなるのかみんなで考えて備えよ。」

 

そうなんです。漠然と怖がることよりも、想定して、備えることが重要で、不安を和らげ冷静に判断することが必要なんだと思います。

 

一つの備えの仕方で、

 

新築の時は、過去にブログまとめたページがありますので、『すまいが揺れに耐えている』興味あれば見てみてください。

 

今回は改修工事の時の備えについて、まとめてみました。

 今回は改修工事の現場での補強の検討をしました。

 

既存の構造体を細かく確認し、図面化。

 

金物、筋違、柱、梁の寸法や、種類、材種まで。

 

今回使用したシミュレーションプログラム『wallstat』では、それらの情報を入力し、これまでの地震をその構造体に加えることでどのように影響を及ぼすかを可視化できるもの。

 

このソフトを使い検討しております。

 

設定から

今回使用した地震波は、『兵庫県南部地震』

そしてその地震の種類を『2倍』

 

したもの

 

震度でいうと

 

『震度7』

 

まずは既存から

こんな感じに力が加わり、構造体に影響を及ぼします。

 

人命は守られているのですが、住み続けることは危険を感じるほど。

 

ここから、金物や、筋違で補強することで、安心して過ごすことのできるようにけんとうしました。

まずは、補強できるだけ、金物も全部に配置し、シミュレーションした動画です。

 

計画の間取りにするため、筋違3か所移動、補強筋違10か所、柱の金物は全部の箇所に配置したもの

 

がっちり固まり、破損個所も、柱の抜けるところもない状態。

 

こうなってくると安心できます。

 

ここからさらに、検討。

 

この理想の状態に、筋違を調整、金物を調整することで実現するべく検討を続けます。

こちらは

計画の間取りにするため、筋違3か所移動、補強筋違8か所、柱の金物は外周部のみに配置したもの

 

地震の力が局部に集中し、構造体を破壊している。

 

補強しても、筋違の入れる場所、本数も重要なんです。

こちらが

計画の間取りにするため、筋違3か所移動、補強筋違8か所、柱の金物は外周部、北側外周部は抜いて配置したもの

 

バランスも良く、崩壊箇所もなく、いい感じに納まりました。

そして、この動画が安定した構造体の比較

 

左は、補強筋違8本、外周部柱(北側は除く)金物をした構造体

右は、補強筋違10本、全柱金物設置をした構造体

 

この動画でも、力が影響するタイミングは違いますが、両方十分持ちこたえられています。

 

このシミュレーションをしてみて、同じ本数でも、入れる場所によっては、破壊に働いてします場合もあること。

 

筋違の方向や、金物の種類によっても異なる。

 

柱が抜けてしまうこともあった。

 

昔の人の経験と勘というのも大切なのですが、大きな地震は経験は少ない。

 

そんな経験を、このようなシミュレーションで補い、補強して備えることで、大きな地震に備えることが大切なんだと思います。


最後まで読んでいただきありがとうございました。

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コメント: 2
  • #1

    시미 즈겐스케 (月曜日, 06 2月 2023 12:57)

    大地震に耐えれる木造建築の完成を期待してます。
    こういった地震予告の中でも高層マンションがどんどん建っているのには驚きとしか思えません�

  • #2

    大竹俊光 (水曜日, 08 2月 2023 11:21)

    コメントありがとうございます。
    しっかりと計画してひとつひとつ完成を目指していきます。
    高層マンションも、様々な検討をされています。高層ビルならではの、揺れに対する対応などしっかりと計画されて建てられていると思います。
    同じ建物でも個々で注意すべき点、対応策などがあります。大切なのが、何を大切にするのか、それによって対応策も変わってくるんだと思います。
    気を引き締めて進めていきたいと思います。

大竹工務店 株式会社

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大竹工務店(株)は、茨城県、かすみがうら市に構え、温熱(高気密高断熱)、構造(許容応力度計算による耐震等級3)を核に、すまい(新築、リフォーム、リノベーション)を基本として創り、すまいてさんとしっかりと向き合いながら進めていきたいと想っている大工工務店です。