地域の方からの【刃物研ぎ】のご依頼
普段はあまり受けていないことも、これは別物。
お祭りの最中に刃物を研ぐご依頼。その他に使用する鉈(なた)5丁の事前の砥
のご依頼を光栄にもお声をかけていただきました。
コロナの影響で長期的に控えてきたお祭りが再開するこの機会に携われる貴重なタイミング。
ありがたい。
お祭りの前に事前に鉈の砥ぎを行いました。
研ぎの専門店なら機械でさらっと行うものだと思いますが、自分は全て手砥ぎ。砥石を4種類の砥石を使って研いでいきました。
1は、形を整える、歪み、丸みを整える。
2、3は、砥石の粒子を徐々に細かく刃を滑らかにしていく。
4で最終仕上げ。天然砥石で、研ぎ上げる。
鉈の形を整えたり、欠けがあったりで、1丁仕上げまで3時間前後かかる。
研ぎはじめは、当たる部分と当たらない部分がでる。真ん中がへこんでいることが多かった。
そうなる原因として考えられるのが、砥石の面が平らではなく、真ん中が高いとなりやすい。また力の入れ具合でもなる。
研いでは、刃を見て。角度を見て、砥石を整えて、また研ぐ。その繰り返し。
4種使う意味としては、時間短縮の意味があるんです。っといっても3時間…。
整えながら、鉈は刃こぼれしやすい。それは使い方でどうしてもこぼれやすい。そのため、包丁や、のみ、カンナのように平らに研ぐのではなく、丸みをもたせて研ぎ上げました。少しでも刃先に厚みを持たせることで、刃こぼれしにくくするためなんです。
5丁研ぎ終え、納品です。
はぁー!!やりきったぁ!!

5丁の鉈
まさにこのお祭りのため。
お祭りの祭事係(まとめ役)の方々は、消防でお世話になっている方、中学時代の恩師、大工としてお世話になっている当家のお三方。
お隣のお祭りですが、これまでしっかり見たこともなく、先輩方のお話をうかがっていたくらい。
そんなお祭りで、これまで砥を担っていた方が、高齢から辞退されたということで、光栄にもお声をかけてくださいました。
事前の鉈の砥、当日の薙刀(なぎなた)の砥のご依頼でした。
研ぎ師ではない自分にそんなことができるのか…。と言う気持ちが大きく最初から、お伝えしましたが、祭事係のの方々が信じてくださいまして受けさせていただくことになりました。
厳かに始まるお祭り。
八坂神社にて、神主により執り行われ進む。
そこで、感じる空気の違い。
熱さを忘れるほど、厳かに。
数日の参加の自分。地域の方々は数ヶ月がかりで準備されてきた晴れの日。
各世代の役割、周りで支える方々、メインで祈る方々みんなの想い、地域の想いがここにはありました。
あまり予習していかなかったので、調べてみる。
目的:疫病退散、五穀豊穣、民生安定の祈願
地域の方々が、地域の方々を想い、神に祈る。
祭事が始まるの静けさが訪れ、風がふく
何か不思議な体験。
この神社に奉られた神輿、薙刀を表に
御輿は担ぎ手に。
薙刀はまず自分が受け取りその場で研ぐ。この後のために。
初めてのことで、どうしていいのか分からないなか必死に砥を行う。
※必死すぎて写真を撮る余裕はありませんでした…。
その後、御輿と共に、地域を移動し、池に。
池で神主さんによる神事。
その後またきたみちを戻る。
藤切り坂にさしかかり、そこで...。
第一の困難として、藤が行く手を阻む。
藤を回し、通さない。
そこで、御輿をおろし、かつぎてのみなさんが薙刀を使い藤を切る。
簡単にはいかない。
切らせない。
そこでさまざまな風習があり、重鎮などに教えてもらいながら神事を見守る。
10人がかりで切る。
切り手の安全、藤を回す回しても、危険。安全な配慮をしながら、みんなが見守る。
若手が回し、それをサポートする上の世代。その上の世代は、先回りして見守りながら経験から危険を先回りして、声でサポート。世代を越えた神事は、怪我なく第一の関門を突破し、次に…。
次の関門が、災難としされ大魚と呼ばれるもの。
丸太が幾重にも重なるもの。
これを鉈で道を切り開く。
※この鉈が冒頭で記した刃物。
見ていて気が気でない…。
怪我しないかなぁ…。
切れるかな…。
…。
周りで見ている大先輩、祭事係の方々から…。
『いやぁ...。切れる鉈だなぁ。誰が研いだ刃物だあ...。そうだ、そこの若手の大竹工務店だよ。…。いやぁほんとに切れる刃物だぁ。』
なんて温かいお言葉をいただく。
ありがたいお言葉。
参加させていただけたことに感謝しかありません。
その後、大きな災難を無事に乗り越え、御輿と共に、戻っていきました。
無事に、自分のお手伝いした刃物の晴れの舞台を終え、祭事係の恩師の車にて自宅まで送っていただきました。
お祭りのほんの一部でしたが、自分にとっては貴重な経験をさせていただきました。
表面的には、まとめるのが大変そう…。とマイナスなイメージや、そんな話も耳にしましたが、昔からの口伝で伝わる祭りは、とてつもなく大切なものに感じました。
神様への祈り。
地域の方々が、地域のために、地域を想い執り行われる。
それは、みんなで力を合わせて、協力し合い乗り越える。
神への祈りは、神様に必ず届く。
それだけではない…。
数ヶ月にわたり、地域の方々が協力しあい、話し合いを重ねてまとめ上げるお祭りは、その行為、計画、準備している間も大切なもの。同世代の交流、他世代との交流、他地域との交流を、協力し合うことで滞りなくお祭りは執り行うことができる。
そんな交流をすること、ひとつの目標に向かうことで地域のまとまりが、結束が高まる。
そうすることで、地域は助け合う精神が強まっていく。
そんな空気を感じることができました。
それもこれも貴重な体験。
お声がけいただけた…✨
貴重な体験を、空気を感じることができました。
ありがとうございました。

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